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「陰都見聞録」非暗号化版の配布と全コメント返信

更新日:2022年8月20日

目次

 

「陰都見聞録」非暗号化版の配布


第14回ウディコン「陰都見聞録」の非暗号化版をリンク先にて配布しています。

以下に同梱のreadmeを貼るので、関心があればDLをお願いいたします。

 

全投票コメントへの返信兼設定の開陳


第14回ウディコンにて寄せられた投票コメントへの返信をしつつ、便乗して裏設定をだらだらと記載できればと思います。一言コメントは返し辛いので載せていません。ただ、プレイ&投票いただきありがとうございます。

 

色々荒い部分はありますが、3Dマップを表現しているのは凄いと思いました。 ただ、もう少しマップをコンパクトにまとめれば、もっと遊びやすかったと思います。

プレイいただきありがとうございます。
マップは作っている時は狭いくらいに感じていました。
ただ、迷っている人が多かったり、陽気消耗に苦しむ人を見たりして、
今はマップが広かったんだろうなあと感じています。次回作では1枚タイルにギュッと詰まった街を鳥瞰するような作品にして、遊びやすくしたいなと思います。
 

PS時代みたいな半3Dの表現がすごい。何やるにも時間制限があるのは緊張感よりも不自由さが上回っていると思った。

プレイいただきありがとうございます。
PSの3D感が出せていたら嬉しいです。幼少期に兄のお下がりのSFCとPSで育ち、自分のゲームはGBAとかだった影響で、3Dへの憧憬をPS基準で持ってしまっています。ゼノギアスやFFTのカメラワークが少しでも再現できていたら嬉しいです。
陽気の消耗は必要な要素かなあと考えていましたが、ピューイの家と各地を短時間で何度も行ったり来たりさせる設計になっていて不自由でしたね...。ACTRPG時代の名残です。
 

ウディタとは到底思えないような3Dマップの表現力に圧倒された作品でした。フルスクリーン画面で遊ぶとより濃厚な雰囲気が楽しめるでしょう。また、陽気切れに注意しながら歩き回ったり数多くの敵と戦うゲーム性も良かったです。これだけ新しい試みでありながら動作が致命的に重くならない点も不思議。その高度な技術力にやや多めに加点します。

プレイいただきありがとうございます。
ウディタの限界はないのですが、私の表現力の限界を感じました。製作中は作品の完成に追われていたので、商業や他作品のUIやデザインを学んで、次回作では表現の幅を広げたいと思います。
敵を数多く感じさせてしまったところは反省しないといけないですね。
また、致命的に重くならないよりは、常に軽い状態を目指したかったです。
 

技術力と独自性はピカイチでしょう。世界観もなにやら独特で、登場人物も皆どこか憎めない味のあるやつばかり。

プレイいただきありがとうございます。
素朴で牧歌的な雰囲気が好きなので、その空気が表現できていたら嬉しいです。
 

シナリオや設定がしっかりしていて引き込まれました。資料に追記されていくコメントを読むのも楽しかったです。ソラのこと好きすぎなピューイかわいい。

プレイいただきありがとうございます。
ピューイにとってソラは唯一自分の母語で話せるような相手なので、ソラを好きすぎるキャラクターになりました。ちなみにソラはピューイに恋愛感情を持っていないと思います。屍人ですし、一方的に弄ぶならともかく、EDのように抱きつかれたら突き飛ばすくらいの気持ちかなあと思っています。ピューイの片思いみたいな話かもしれません。
 

Ver.1.03をクリアしました。俯瞰視点での3Dマップ歩くの楽しかったです。ウディタでこんなことできるんだなと驚きました。ストーリー、キャラクター共に大変良かったです。どこからでも帰還できるようにしてあったり、家から出たところにワープできる場所があるのも親切で良かったです。これは気付けなかった自分に問題があるとは思いますが、交換札を持ってるだけでお金のように使えるものだと思い込んでしまって、売ることで物が買えることになかなか気付けませんでした。


プレイありがとうございます。
交易についてはテストプレイ時の指摘を素直に受け入れ、普通の売買にした方が良かったですね。今回の学びは多くありますが、独特なゲームに独特なシステムを加えると相当面白くないと独特すぎて投げたくなるということが分かりました。独特さは王道+αのαくらいにして、プレイヤーが安心して楽しめる作品を作ることが大事なのかなと思いました。
 

クォーター3DRPG。前作のノベルゲーからずっと自作3Dシステムに挑戦されていたらしく今回形になってでてきたのに拍手+2。荒削りながらウディタでこのタイプのゲームを遊べるのは未知で新鮮だった。単色テキストベースの表現が多いのとマップが寂しいのが気になるが、ウディタの3D系システムに共通してみられる傾向なので、処理的にこれ以上は厳しいのかも知れない。


プレイありがとうございます。
「案内人と迷い人」の時と昨年の8月~9月、今年の1月~8月なので、1年近く試行錯誤してた気がします。作品として出せたのは結果はさておき良かったです。
単色テキストベースの表現は私の表現力の問題なので、次回作までにUIスキルを大幅に引き上げたいと思います。マップは処理的な限界が正直あったので、ウディタのアップデートを睨みつつ、次回作は3Dにはこだわらない方向で考えています。
 

3D表示がスムースで驚きました[v1.05]


プレイありがとうございます。
できる限りスムースにしたので、スムースに動いていたら良かったです。
軽量化の余地はピクチャとピクチャ表示にはありそうですが、一区切りという感じはしています。
 

ウディタで3Dを体験できるとんでもないゲームです!3Dだけでなく主人公達の掛け合いが楽しく、微笑みながらプレイできる心が癒やされる作品でした。


プレイありがとうございます。
本作は牧歌的な世界を奥行きのある形で表現したいと思い製作していました。本当は陰都に暮らす人々の生活感や考え方、制度みたいな部分をもっと表現したかったのですが、時間とゲーム性が足りなかったですね。癒しのある世界になっていたなら良かったです。
今回の反省点は、3Dマップ作成や描画システムにかなりの時間を持っていかれ、ゲーム性やシナリオの部分に十分な気力やこだわりを避けなかったことがあります。
次回作では、作品内の社会や人々の暮らしを重厚に表現しつつも、ゲーム性と熱中度、遊びやすさを最重要視して製作し、熱中の過程でフレーバー的に社会の息遣いが味わえるような作品を作りたいです。
 

3D! すごい!! 主人公もカッコいいし設定も心引かれるモノがある。でもどうもうちのおんぼろPCくんだと上手く動かないのか動作が重い……。広いマップをもっさりした動きで探索することになってしまって残念。メニュー画面も動きづらくてセーブしよう→画面が動かない→ガチャ押ししてるとロードの項目に切り替わって決定押してしまい……とかなる(ガチャ押しすんな)。あと何かに引っかかって脱出不可能死が起きた。ううむ。もっとやりたかったけどちょっと断念。


プレイありがとうございます。
この作品は3Dをキリがいいところまではやりたいというわがままの産物なので、そのために残念な思いをさせてしまったのは不本意ですね。次回作では軽さを大事にしたいと思います。あと、キー操作周りも調整が足りなかったので、次回作では操作しやすいUIにします。というかマウス操作にすると思います。マウス操作は3Dとの相性があまり良くないと思った(マウス位置へのなどが2D→3D座標の逆算が必要で難しい)ので見送りましたが、キー入力周りでかなりバグを出してしまいました。
 

【加点】3Dでのマップ描画に脱帽しました。【感想】ピューイかわいいよピューイ。こんなに熱烈で純真でひたむきな愛を向けてくれるなんて思ってもいませんでした。陰都の薄暗いのに明るい雰囲気も大好きです。また訪れたいです。


プレイありがとうございます。
せっかくなのでピューイの裏設定を解説します。

 ピューイは災厄の際に一人で陰陽機関の暴走を止めようとした人間でした。ピューイは暴走した陰陽機関の熱に焼かれ絶命してしまいますが、そのために復讐者に殺されずに済みました。ピューイ以外の人間は陰陽機関から逃げたため焼かれずに済みましたが、後に復讐者に殺されてしまいます。復讐者は人間が屍人になれないくらい切り刻んでしまったため、陰界には屍人がいません。
 それから陰都の周りの陰気が十分な濃度を取り戻すまでに長い年月が流れ、焼け死んだピューイの身体に陰気が貯まっていき、屍人として復活しました。生前のピューイとは魂(≒陰魂≒陰気)が違うため、記憶はほぼ失われますが、言葉は体に記憶されており覚えていました。
 ピューイは陰都の言葉が分かりませんでしたが、頑張って習得しました。それでも自分だけしか知らない人間の言葉や概念を大切に維持してきました。また、陰界の出口(陰都の人々にその認識はない)に来ると不思議な暖かい気持ち(望郷や懐かしさ)になるため、南側に家を建て、陰界の出口付近を散歩することを日課にしていました。
 そんなピューイがある日出会ったのが、自分だけしか知らない言葉を話す、自分だけがぼうっとした概念としてだけ覚えていた「人間」であるソラです。ピューイにとってソラは唯一無二の存在なので、作中であれだけ執着していたのです。

 薄暗いのに明るい雰囲気、いい言葉です。ゲームの舞台は動乱の時代であることも多いですが、歴史を俯瞰すると平和で牧歌的な時代の方が長いと思います。その雰囲気が出せたなら良かったですが、次回作はもっと頑張ります。

 

ウディタでこういう3D表現をしてる作品を見たのは初めてで、だいぶ驚いた。世界観を含めて全体的に独特な雰囲気が醸し出されていて良かった。


プレイありがとうございます。
私が世界樹の迷宮やエフゼロ系の3Dゲームをしたことがなく、兄の遊ぶゼノギアスやFFT、エースコンバット2に憧れていた人間だったので、ウディタでこういう3D表現をできて良かったです。Steamの3Dゲーも遊びますが、どこか無機質な感じがしてしまって、PSの暖かい3Dへの懐かしさに戻ってきてしまいます。
独特というコメントが結構多かったのですが、解釈の余地がある言葉ではありますが、良かったということであれば良かったです。
 

独特な雰囲気の陰界を冒険する3DマップRPG。とてもウディタに思えないどこか懐かしさも感じる3Dマップが斬新。暗い3Dマップに反して陽気なノリで面白おかしく冒険する物語のギャップにやられました。ピューイがとても親しみを感じるキャラで異種族との交流の橋渡しをしてくれて好きなので、その人懐っこさに加点します。


プレイありがとうございます。
前作が暗いのは1週間しか製作期間がなかったので背景を考える時間がなかったため、今作が暗いのはポリゴン表示数を減らすためといういずれも苦肉の策でした。橋渡しは同時通訳という無理のある感じではあったものの、別の世界では別の言葉や文化があるという観念は守りたかったので、ピューイにやってもらいました。
 

まさにWOLFRPGエディタでこんなゲーム今まで見たことないの代表だと思う。技術への探求にその他加点します。


プレイありがとうございます。
UnityやUE、blenderの3D計算ってだいぶブラックボックスだと思うので、日本語で書かれたコモンイベントで1から3D描画をしたいなあと思っていました。クオリティには不満があるものの、それでも一つの形にはなっているのではないかと思っています。
 

極低負荷にも関わらず、安定した3D描画の30fpsを実現させている技術力には感服です。ウディフェスの体験版では、地面が揺れたり、fpsの変動により、3D酔いしそうでしたが、僅か数ヶ月で、地面の描画を正常化させ、fpsを安定化させ、全体的に負荷を抑えた所が、素晴らしいです。ウディタの3D描画の未来を切り開いた作品だと思いました。3Dでの演出の可能性は無限大だと思うので、将来が楽しみです。今後、ウディタの3Dの60fpsを、中負荷以下で、安定的に描画出来る様になる事を期待します。これを読んだ後に、プレイされる方もいると思うので、ネタバレは避けますが、異種族にも関わらず、関係性が尊かったです。


プレイありがとうございます。
地面の揺れはこの記事に書いた方法で克服しました。実は本作にはまだ少しちらつきがあったのですが、前掲の非暗号化版のコモンイベントNo.340~の方法であればちらつきは出ないことを確認しています。
FPSの安定化は処理を1フレームに収めるのではなく、2~4フレームに分散することで行っています。コモンイベントNo.32で分散させています。分散は3Dに限らず応用できそうなので、今後も軽量化のために活用したいと思います。
3Dについては、とりあえず次回作では取り入れることで表現やゲーム性に寄与する時に活用したいと思います。今のところこれ以上の軽量化のアイディアがあまりない状態ですので...。
 

ウディタで3Dを表現されていることに感銘を受けました。また、うす暗いなかでも暖かさを感じる陰都の雰囲気や、ソラとピューイのやり取りがとても好みでした。楽しかったです!

プレイありがとうございます。
陰都は本当はもっともっと良いところにしたかったんですよね...。3Dの家を作るのが結構大変でしたね...。一応位置と角度を決めれば建物の座標を出力するEXCELシートを作ったんですが、結局毎回新しく作り直していたので途方もない時間がかかりました。あれはちょっと辛いなーという思い出です。座標エディターみたいなものがあれば良いんですが自作する気力はないですね...。
 

3D空間を表現していながらサクサクとプレイすることができました。終わり方が好きです。

プレイありがとうございます。

エンディングのことであれば嬉しいです。私は発電方法についてはフラットですが、もしもリスクやデメリットがある発電方法の前に再生可能エネルギーが普及していたとすれば...というような空想の解決策を提示してみました。ただ、ソラ一人が超人のように解決する話の流れは好みではないですし、自然でもないので、動機を得たソラが事業の創始者となる形になりました。その事業が最終的には上手く行くことを最後の古本屋っぽい絵で示して終わり、という流れです。

ピューイとソラの関係という話であれば、ピューイにとって唯一無二のソラ、ソラにとっては陰界におけるパートナーに過ぎないピューイ、というやや一方通行気味な関係を意識しましたが、相思相愛のように見えてもそれはそれでいいかなと思っています。ただまあ、ソラの立場から見ると、劇的な何かがなければピューイに対する真の愛情みたいなものが芽生えることはないのかなと思い、また作中でそうしたイベントも作れなかったことから考えると、ソラはピューイのことを遊び相手くらいにしか思ってないような気もします。
 

Ver1.07を3時間くらいでクリア。なんといっても目玉は3Dマップ。操作にクセはあるものの、地面の起伏や、複雑な形状の敵などウディタでここまでできるのかと感服しました。戦闘や売買は割と簡単で探索メインのゲームですね。ストーリーもしっかりあって良かったです。


プレイありがとうございます。
地面の起伏いいですよね。ポリゴンの各頂点をランダムなXYZ座標にするとかなり良い地面が表現できます。複雑な形状の敵はわりと大変ですが、気合を入れれば真・機械兵同士が殴り合うゲームまでは作れると思います。
戦闘・ダンジョン・売買は時間と気力が尽きていたこともあり満足いく出来にはなりませんでした。また、「ウディコン期間中にブラッシュアップすればいいかな~」と思っていましたが、いざ始まると投稿直後に猛烈にDLされたのでブラッシュアップの機会を失った感じがあります。
 

Ver1.02クリア。大規模な3Dマップが実装されているのに度肝を抜かれました。しかも視点変更もできる。ウディタ史に残る快挙。(その他加点+5)半面ゲーム性は怪しいかもしれない。今後の発展に期待。


プレイありがとうございます。
次回作はゲーム性を最優先として、そのために必要であれば3D的な要素を取り入れようと思います。個人的には、「案内人と迷い人」のようにある程度固まった世界があった上で、その世界を3Dで体験できるという形が一つ理想なのかもしれないと思ったりしました。Simcity4で作った街の中で車や飛行機を運転できるモードがありましたが、そんな感じですね。何から何まで3Dにするのはそれはそれで制限されるという経験を得ました。
 

3Dの怪物。ウディタでここまでできるとは思わなかった。独特な愛嬌のあるキャラクターたちの物語も最後まで見逃せない。


プレイありがとうございます。
ここまでたくさん独特と言っていただいているのですが、独特な愛嬌となるとさらに解釈が難しいと思いました。素朴さということであれば嬉しいですね。
 

3Dなのは凄いけど、それを生かしたステージギミックが欲しかった。

プレイありがとうございます。
それな~~~~!!!!本作のステージギミックはみんな2Dゲーのものなんですよね。浮遊床やエレベーターとか。ジャンプくらいは入れたかったんですが、ジャンプモーションがない以上自然な感じにならないだろうなあと断念。他にもズームやカメラワークを使ったギミックはもっと色々あったと思うものの、多忙過ぎて無理でしたね。ギミック自体はタイルを頂点単位で動かせるので2Dよりずっと表現の幅は広いはずなんですがね...。
 

3Dマップは広いし、たまに判定も怪しいときがあるし2Dな探索パートは必要だったのかとか戦闘はテンポとか遅いとかまあいろいろと全体的に作りが不安定なのだが結果としてゲームが良し悪しよりも3Dマップを実装したことに評価点が向く。


プレイありがとうございます。
2D探索パートは3Dマップ作りが面倒すぎて、でも世界の広さは用意したくて...というジレンマの中で産まれたものです。しかし終わってみれば蛇足だったかもしれません。全体的に作りが不安定だったというのも大きな反省点で、次回作では本腰を入れてUIに力を注ぎたいと思います。
 

かなりしっかりした3Dのマップを探索できるゲーム。ウディタでここまで出来るのかと驚愕。ストーリーも良かったです。かわいい性格のキャラが多くてほのぼのしました。


プレイありがとうございます。
水滸伝の小説とかに出てくる「へえ旦那ぁ!」とか「あっしは~」とか言う農民・町民キャラが好きなので、だいたいそんなノリで会話を作っていました。街とそこに暮らす人々の呼吸や生活みたいなものがとても好きなので、次回作でもここは大切にしていきたいと思います。
 

しっかりとした3Dグラフィックで、超技術もさることながら未知の都市探索という要素に効果的に働いていると感じました。世界観がとても魅力的だったからこそ、もっともっと掘り下げが見たいと感じた部分でもあった。ラストがテキストでの補完中心になっており、圧巻の掛け合いではあるものの資料などもっと歴史を調査して自分で解明するのもよかったかも。


プレイありがとうございます。

 このコメントは見た瞬間に誰が書いてくれたのか分かってしまったコメントでした。たくさん考察してくれていたのに申し訳ないです。もともと本作は考古ルート、将軍ルート、交易ルートなどを経て御所ルートを辿り陰界の北側まで行くようなストーリーを考えていたんですよね。ただマップ作成に限界を感じて全て統合して今の形になりました。考古ルートでは大柱石や橋の廃墟などから陰界の北、海の向こう側の存在を知り、船に乗ってさらに陰界とその歴史を探訪する予定だったので、ご指摘のとおりだと思います。

 ラストについてですが、本作は陰陽ということで老子の思想を踏まえて製作していました。放任的なヒカリと、弛緩した雰囲気の中で飾らず牧歌的に暮らす人々、武則天が生きた頃の唐(武周よりも前)のイメージです。復讐者が述べた無為自然に暮らせばいいという言葉も老子から取りました。老子とソラを口論させるような感じでしたが、そこまでのテキストが大分長かったので淡泊な感じになりました。

 設定についてですが、陰界は地下世界で、地上で死んだ生物の骨や、あるいは地下に迷い込んだ生物などが陰気に染まることで陰界の生物になるという設定でした。そのため、過去地上にいた恐竜の骨などからなるトカゲ族と、今地上にいる生物、モグラからなるモグラ族と、稀なそれ以外の生物である長耳族とが暮らしています。トカゲ族以外の流入は一定ですが、恐竜は増えていた時期なのか多く死んだ時期なのか、陰界では増えてきています。
 元々陰都に暮らしていた復讐者の同族は、まだトカゲ族などが少なかった頃に、高い陰気・陰魂濃度のもとで形を持った霊体という設定でした。彼らは陽気に脆弱だったため、災厄により復讐者を残して滅びます。その後、トカゲ族など災厄を生き延びた陽気に比較的耐性のある種族が陰都で暮らすようになる、という流れです。
 また、ゴブリンやオーガなど蛮族と呼ばれる種族は陰界の原生生物で、人間と同じように生きているのは実は蛮族たちくらいという設定がありました。

 作品で伝えられなかった設定を語るというのは恥ずかしいものですが、私の備忘も兼ねてここに記載させてください。次回作はゲーム性を重視すると共に、考察の余地もあるゲームを作りたいと思います。
 

エンディングまでプレイ。ゲームシステムとしては少しの自作戦闘があるアドベンチャーといったところだが、ウディタでは類を見ないほどの3D表現が見物の作品。細かい視野角の変更や高低差、斜面の存在もあり、「そこを歩いている感覚」がとても強くあった。背景は存在せず黒一色だが、地下にある世界という舞台からそれも一つの雰囲気づくりになっていたと思う。物語面では最後はやや駆け足だったようにも思うが、それでも余韻はいいものであった。技術点としてその他加点。


プレイありがとうございます。
3D表現で大事にした部分に言及いただいて嬉しいです。カメラモードで操作していると、2Dとはまさに別次元の臨場感を味わうことができます。一方で映画のようなリアルな3Dが最高かというと、また違うと思います。2Dキャラ×3Dマップはゲームハードの歴史の中で一瞬で通り過ぎてしまった時代の、まだ掘り下げの余地があるジャンルだと思うので、今後も追求していきたいと思います。ただ背景はどうにかしたいですね...。
 

おわりに


「案内人と迷い人」の時の思い付き3Dからある程度納得が行く作品の形にできたことについては、一定の納得感があります。ただゲーム性やUI、デザインなどの部分で力不足を感じたので、今日からまた、この点を補強して新しい作品を製作していきたいと思います。また、「陰都見聞録」はウディフェスの「ぺ」と3Dに引っ張られて決めた話なので、これが表現したい!みたいな根幹がないまま製作していた作品でもあります。幸い、次回作で描きたい根幹の部分はあるので、よりよい作品が作れるように頑張ります。


2年前と比べると私生活における自由時間が激減してしまいましたが、逆に自由時間を全てゲーム製作に向けるという吹っ切れ方ができるようになりました。そのため、次回作も来年のウディコンまでには遅くとも製作できるのではないかと考えております。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

結果発表後にまた追記するかもしれません。


追記:タイトルの絵は、陽界の様々な欲が陰界を包み込もうとする状態を意識していました。災厄は陽界と陰界の不幸な出会いによるものであり、その出会いを表したものです。エンディングでは一度陽界と陰界が引き離され、ソラとピューイによりもう一度少しずつ出会おうとする様子を描きました。脈動は...陽界と陰界セットですよというくらいの意味合いとあとは雰囲気づくりです。本当は3D回転する展開石にしようと思っていたのですが、なんか下品な感じもしたので変えたくらいの絵ではあります。

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